家計の黄金比は?
以前のブログ家計簿のススメにも書きましたが、マネープランを考える上でまず取り組んでほしいのが、家計の現状把握です。
そのために家計簿をつけることをおすすめしていますが、家計簿をつけて収入と支出をある程度把握できたところで気になるのが、「この支出額は適正なのだろうか?」という点だと思います。
そこで今回は、家計に占める各支出の割合はどのくらいに収めるといいか、家計の黄金比についてお伝えします。
一般的に「家賃は収入の3分の1」という目安を聞いたことがある人は多いと思いますが、その他の支出についてはどうでしょうか?
もちろん家族構成や収入、また住んでいる地域によっても割合は変わってきますが、税金や社会保険料などを引いた手取り収入に対しての各支出の割合は、
・ 住居費 25%
・ 貯蓄 20%
・ 食費 15%
・ 保険料 10%
・ 教育費 10%
・ 水道光熱費 5%
程度が目安と考えられます。
月によって支出にも変動があると思いますが、数か月家計簿をつけてみて、各支出の平均値が上記の割合を超えているようなら、支出を見直す必要があると思います。
(支出の見直しについてはコロナ禍での家計の見直しをご参照ください。)
ただ貯蓄の割合に関しては多いに越したことはありません。
子供の教育費がかかる世代が20%を確保するのは難しいかもしれませんが、少なくとも10%は将来のために貯めておきたいところですし、逆に独身や子育てが終わった世帯は30%程度を貯蓄に回してもいいと思います。
ちなみにお金が貯まる人にはある特徴があるのですが、それはお金の使い方です。
お金の使い方には2通りあり、多くの人がA子さんのように、毎月手元に残ったお金を貯蓄に回していると思います。
しかしお金が貯まりやすいのはB子さんのように、貯蓄に回すお金を先にとっておいて、残りのお金で生活費をやり繰りできる人です。

お給料が入ったらすぐに20%程度を引き出して、貯蓄用の口座に移動するようにしましょう。
その手間を省いてより強制的に貯蓄するためには、勤務先の財形貯蓄を利用して給料から天引きしてもらう方法や、銀行の自動積立を利用して自動的に定期預金に振り替えてもらう方法がおすすめです。
またその内の一部をiDeCoやつみたてNISAに回して、貯蓄だけでなく運用も毎月強制的にできるとよりいいですね。
2021年も始まったばかりで、家計簿をつけ始めるのには最適なタイミングです。
ぜひ家計簿で現状把握をした上で、黄金比に近づけるよう支出の見直しをして、お金が貯まりやすい体質になっていきましょうね。
FPアナウンサー
小原佳代子