失業等給付とキャリアチャレンジ

今回は雇用保険の失業に関する制度と、キャリアにおけるチャレンジについて書きたいと思います。

失業の原因にもよりますが、現在日本の公的な失業に関する所得支援は、雇用保険の失業等給付で主に行われています。(俗称で「失業保険」などと呼ばれています。)民間の保険と雇用保険の大きな違いは「自分で給付額を決められるかどうか」にあります。雇用保険の失業等給付は主として所得に応じて納めた保険料によって失業時の給付額が決まりますが、民間保険は自ら失業時の給付額を選び(上限はあります)、それに応じた保険料を支払っていきます。保険事故(失業等)の発生危険度等によって保険料が上下する点は共通していますが、雇用保険はより平均を取り、被保険者間の平均的な所得の再分配に重きを置いています。つまり雇用保険で受給できる額や日数は大まかに言うと失業時の所得額と年齢、保険料の納付期間に応じた最低限のものとなるということです。

また雇用保険の失業等給付の受給は求職活動が前提です。さらに自己都合退職では給付制限もかかるため、支給開始まで数カ月の間が空くこととなります。

翻って、仕事において転職や起業など新たなチャレンジをする際には収入面でのリスクを伴います。未経験の職種に就く場合などは前職からの大幅な減給も覚悟しなければなりませんし、収入が減っても就職したのであれば当然失業等給付の受給はできません。また起業したとしても廃業などで収入が途絶える可能性もあります。

2020年現在は、今後コロナなどの影響は不安ですが、全国的に見て転職市場はまだ活況であり、多様な働き方は推奨されているものではありますが、起業などのチャレンジをする割合は国際比較しても低い状況です(中小企業庁「起業の実態の国際比較」)。転職もそうですがリスクを恐れず新しいチャレンジをしていくためには、事業を成功させるという意味で官民の起業支援体制を利用することは勿論、個人としても収入を確保する術を検討し備える必要があります。

「新しい事業のアイデアはある」

「転職して叶えたいキャリアがある」

そんな時に現在や将来の収入の不安から夢や目標を諦めてしまう方が一定数いると仮定すると、それは日本社会・経済にとって大きな損失です。私たち一人ひとりが持っている可能性に蓋をするのですから。

新たな挑戦を、金銭的リスクを理由に諦めない→諦めないことで個々人の能力・モチベーションの発揮により新たな価値創出が加速する→社会全体が発展していく・・といったように、自分自身を主役とした人生は必ず社会と繋がっています。

少々話が大きくなりましたが、キャリアチャレンジと失業等給付についてのお話でした。国の制度を批判する趣旨ではありませんが、リスクへの十分な備えとしては現状、自助努力が必要なこともまた事実です。

ちなみに私たちが現在取り組んでいる事業では、個人レベルでの収入リスクへの備えと、企業レベルでのスタートアップ育成コンサルティングを重要な柱のひとつとして据えています(CEO・藤井秀樹のブログに紹介しています)。

私が人のキャリアに関わる仕事を選びながら現在の事業に参画させていただいている理由は、ここにあります。多くの方がお金の心配なくキャリアの道を前進していくこと、生みだしたアイデアをスタートアップへ昇華させ挑戦することに、遠回し且つ微力ながら貢献したいと思っております。

#東大式FP #スタートアップ #起業 #失業等給付

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